アストロ7:弾 超七
 [機械化工廠]… それはアストロ模型団の秘密工廠。一見すると地味な貸し倉庫だがその奥深くには人類の英知を結集した最新鋭の工作機械が隠されておりそこでは地球防衛のために日夜工業試作品を作り続けている。
 しかし僅かでも仕事の隙が生じると、それはプラモのパーツやガレキの原型製作のための武器となり0.01ミリの精度で模型のパーツが作られていたのだ。そのパーツに0.1ミリでも誤差が生じようものなら「失敗した!」と叫んでそれを捨ててしまう。ここはごく普通のモデラーには理解し難い寸法精度の極端に厳しい世界なのだ。

機械化工廠超絶マシンその1 
このスーパーマシンは彫刻機という今ではもう製造されていないアナログ操作の(つまりモーター以外手動)の工作機械です。アナログとは言え、手動ゆえに使い勝手に柔軟性があり加工精度以外はほぼ万能機。でもガレージキットの原型程度なら問題ありません。(0.1ミリ程度の誤差の加工なら大丈夫)
 その様にして作られた模型のパーツは手作りが基本のモデラーにとっては”反則”であるが、宇宙からの絶え間ない侵略の魔の手から地球を防衛するためにはやむおえない。それに今時ヨレた原型のガレージキットなんて客は納得してくれないぞ!w
 高精度なオーバーテクノロジー的部品は地球の各地へ分散しているアストロメンバーの要請に応じて供給され、模型の完成度を上げることになる。

機械化工廠超絶マシンその2 
これは完全なデジタル加工機です。加工データさえあれば実質0.03ミリ以内の誤差で作ることが出来ます。(部分精度ですが)理論上の動作は0.001ミリですがプラスチック加工ではそこまで精度を出すことは不可能です。
 ここで働くのは「弾 超七」ただ一人。もちろん偽名だが元ネタは円谷プロの特撮ドラマ「マイティジャック」に一度だけゲスト出演した謎の男。このドラマと同時期に制作された「ウルトラセブン」の主役「諸星ダン」と「U7]の和訳を繋げただけの名だがその俳優は同じ人物。そんなマイナーなキャラを名乗っている彼も一風変わった人物だというのが伺える。

 アストロ模型団への入団のきっかけは掲示板でこの名を名乗り、ある日突然風来坊の如く現れた事から始まった。他のメンバーと年齢も近いこともあり、一通りの話題に乗れるもののその正体が明かされるまで誰にも分からなかった。実はアストロメンバーの模五郎氏とは10年来の友人であったのだ。

 現在は工業試作の他に某玩具メーカーの下請けも行っている。一見すると試作品を作るという事においては同じだが、そのアプローチは全く違う。工業系は寸法重視、玩具系はイメージ重視。両方の仕事をこなすためには工作機械を扱う能力と模型制作で培ったバランス感覚しか頼る物がない。
果たして彼は工作機械のリース代を払いながらも効率よく仕事をして行く事ができるのか?(来週に続く) ←うそ。

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