アストロ8:模八
プロとアマチュアの違いの定義が、それで飯を食ってるかどうかと云うことだけなら彼は確かにアマチュアだが、「技量」と云うことにおいて云うならプロ以上と云っても過言では無い。彼の作品を見ていただければそれは一目瞭然。全て彼の手作り作品なのだ。
60年代、70年代の特撮、アニメ、ドラマ、映画、音楽、文化そのものをこよなく愛している彼はレトロ嗜好で、「沈む夕日見つめ、昭和一つ偲ぶ」で生きてきた。今でも「平成」を認めず、一人で抵抗しているようである。レトロといっても「なつかしい」で終わるのではなく、認めているというか、「ing」なのだそうだ。
そしてインドの山奥で修行を積み、その技を極めた。
メインに立体で製作しているのは、特撮マスク、キグルミ、プロップ再現である。七色仮面から星雲仮面マシンマンまでが彼の範囲。ウルトラ、仮面ライダーは当然詳しいのだが、彼はレインボーマンが心の底から大好きで、その他、サンダーマスクとかトリプルファイターとかアイアンキングとか突撃ヒューマンとか、小学館BOOKの表紙を飾ったヒーローの面に男前を感じてしまうらしい。
プロップ再現と言っても、組み立てて色を塗るだけでは再現されたとは思えず、「当時の空気」を感じられる雰囲気というか、「味」を出すこと、「そう見える」ではなく「見間違える」再現をしている。当然自分にも厳しく、一時太り過ぎてコスプレをしても様にならないような体型になってしまった際に、またインドに修行に行ってスーツアクターとして恥ずかしく無い体型を取り戻した。そして今でもジム通いを欠かさない。
メカものでは車両系が好きで、空飛ぶパトカー・ジョーカーやマッハロッドAタイプ、マットビハイクル、バットマンカー(リンカーンフューチュラ改の方)、アイアンホーク、マイティーライナーなどに色気を感じるとのこと。「サンダーバードでも一番好きなのは、ペネロープ号より微妙な差でアランのスポーツカーであり、キャプテンスカーレットでは追跡戦闘車よりパトロールカーです!。」(本人談)
「飛行機では、マグマ大使のロケット形態に完全無欠の美を感じ、興奮をしてしまいます。舐めるとレトロの味がしそうな形が好きです。」
こういった特定の対象に対するフェティシズムは我々団員が各々に持つものであり、またリビドーとして作品製作にフィードバックされるエネルギーの源なのだ。
オフ会などでは並ならぬその業界裏事情に精通した豊富な知識で、我々メンバーを笑いの渦に叩き込む。おかしい。面白すぎるぞ君!それもすべてインドで修行した技なのか!?しかし他人を笑わせ過ぎた後は彼も疲弊し、ヨガの眠りに入り5時間仮死状態となる。
そして疲れを癒し蘇った彼はまたもや我々を笑わす。凄いぞ模八!君こそアストロ模型団のヒーローだ!ヒーローと云えば宮内洋氏だが、出来ることなら彼と宮内洋氏とのヒーロー対談をプロデュースしたい。そして拙者はズバットの早川健のコスプレをするべく、現在古着屋を巡ってあのコスチュームを探している。やがて我々は全員ヒーローコスプレで模型イベントに登場することになるであろう。がんばれ模八!正義のために!!

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