このコーナーでは作品の製作行程を公開し、完成までをレポート形式で掲載してまいります。もちろんただのストレート製作ではなく、「受けねらいモデラー」としてのアストロ的作品を作って参ります。
 しかし決して製作手順を他人に享受しよう等と云う奢ったモノではなく、何かの機会にお目通し頂くことが出来たより上級者の方や経験豊富なベテランモデラーの方々に「もっとイイ方法があるぞ!」と、まだまだ未熟者のこの私めが教えを乞うことを目的としておりますので、そのようなご指摘を心待ちにしております。
 どうぞお気軽にメール掲示板にてアドバイスをお願いします。
その1 部品洗浄と下ごしらえ
 今回の作例は近頃再販なりました「宇宙戦艦ヤマト:1/1000」モデルです。これを劇中の場面を再現したジオラマに仕上げます。
この1/1000タイプは色々なバージョンが存在します。何と云っても初版は全ヤマトファンを失望させたゼンマイ走行モデル。第三艦橋の代りに四角く大きなゼンマイボックスが張り出し、波動砲口からミサイルを発射するモノでした。今では逆にプレミアついて、ネットオークションでは5万円くらいの値がつくことも。
 その後「さらば宇宙戦艦ヤマト」上映時に発売されたものから第三艦橋がつきましたが、「イメージモデル」とはいかないまでも、艦首が大きく膨れ上がっていてスタイルがイマイチでした。ブロンズ色にメッキされたものなどもありましたね。このタイプは船体が左右ニ分割だったのですが、今回入手したものは船体が四分割されています。プロポーションはずっとよくなっています。
 まずは部品洗浄。金型から抜け易いように離型剤が塗られているので、ぬるぬるしています。これをそのまま組立ててしまうと、後で塗装時にマスキングテープを貼って剥がす時、テープに塗料が持って行かれて面白いように塗装が剥げたりします。
 ちょっと横着したが為に苦い経験をしたことが過去に…。以来神経質になって、継ぎ目成型でヤスリがけした後等にも手の油が付着するので、パーツによっては塗装までに4〜5回くらい洗うこともあります。
 洗剤はお風呂洗い用の中性洗剤を主に使います。パーツ表面を指で擦って「きゅっきゅっ」となればOK。
 大きなパーツ、取り敢えず組んで構わないパーツはどんどん切り離し、がんがん組んでしまいましょう。もちろんその前にバリ取りやパーティングライン消しをお忘れなく。ランナーに付けておいたままの方が都合のイイ細かい部品等は、部品番号板と一緒にそのランナー一角ごと切り離します。そしてパーツを外した不要なランナー部分をばりばり切り取り…


パーツの残った必要なランナーだけを残して、不要な部分をじゃんじゃん捨てて行くと残りが小さくなって、凄く作業が進んだような気になります。アストロ製作法の基本はこの「錯覚」を利用してその気になることです。どんなにパーツの多いキットでも、組立て説明図の順番は気にせず、部品を効率的に処理して作業上問題のないところは先に組んでいくとパーツを「整理」出来るのです。


 そんなパーツの一つとして艦橋部分を先に組んじゃいました。接着は「リモネン」と云うオレンジの皮に含まれる成分を使った接着剤。洗剤として使われていたもので、プラモデル用として販売されたのは最近ですが、このリモネンとプラスティックの分子構造は似ているらしく、分子構造の似ているもの同士と云うのはつけると解け合うのだそうです。
 で、パーツの接合面に塗ってちょっとおいておきます。するとプラがぐにょぐにょに溶けてきます。









 その溶けてきたところをくっつける時にぐにょぐにょ〜っとねじりながら押付けてやると、継ぎ目からにゅる〜っと溶けたプラがはみ出てきます。それが硬化するとパテ代わりになって、臭いポリパテやシンナーパテが不要になるのです。
 乾燥・硬化には普通の溶剤系接着剤より時間が掛かる為、選択バサミやクリップで固定して一晩くらいおいた方がよいでしょう。しかし何と云ってもシンナー臭がしないのが最高。オレンジの爽やかな香りに包まれて、プラモ作りながら癒されます。私がプラモに本格的にのめり込み出したのは、シンナー臭に苛まれなくて済むこのリモネン接着剤のおかげなんですね。
 他の注意点としては塗料を塗った上からは効かないと云うことですね。細かいパーツ等塗装してから組むものの接合面には不向きです。


 突然ですが細かい作業にいきます。主砲砲口の穴空けです。1ミリの砲身に0.8ミリのピンバイスで穴空け。こんな作業は「その気」になったときに一気にやってしまいます。
 アストロ魂はいかに「その気」になるか、メンタル面での模型作りなのです。「その気」になれないときは難しい作業はしません。(だってプロじゃないもんね〜)
 この写真でお解り頂けるかどうか、砲身にパーティングラインが走っています。こいつも削って滑らかに。ついでに砲塔に組込んでしまい主砲と副砲(こちはら砲身も一体なので、ライン消しとバリ取り)を完成としてしまいます。
 このキットでもっとも大きなパーツ、船体を構成するパーツのバリ取り成型をしてちょっと並べて見てみます。
 バンダイプラモのヤマトは、メカコレをはじめとして1/700モデル、1/500モデルとありますが(1/350を除く)どれも船体は左右ニ分割に甲板上部を載せるパーツ構成なのに、こいつは五面構成になっています。しかもちょっとやわやわふにゃふにゃの素材なので、船体の筋彫りがやり難そう。
 並べて見て完成へのイマジネーションを膨らませ、モールドの掘り直しの為に「その気」になるのを待ちます。
 「その気」になったので筋彫りいきます。


















































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