ゼロテスター人工島解説
低年齢層向けのキットのはずですが、マトモに完成させるには結構な技術が必要です。凄く合が悪い上に接合位置に決めのポッチ等がなく、微かな凸モールドの見当が施してあるだけだったり、組立説明図には「箱の絵を見ながら好きな色に塗って下さい。」という解説があったりしたもので、いっそ部品も好きなものを付けて、リアルタイプに作成しました。そもそも劇中に登場するものとは既にカタチが若干違っていますし、0テスターのアニメを見ていても、登場する度に細部が異なっています。メカデザインはクレジットには「ジョン・デドワ」と出てきますが、これはスタジオぬえの前身クリスタル・アート・スタジオの別名義だと云う事です。放映当時、雑誌のTVマガジンに載っていたメカ解説が一番綺麗でハッキリした絵だったので、もしそれが入手できれば忠実な再現も出来るかもしれませんが、そもそも無茶なメカなのでいいように作ってみました。大きくなってお金持ちになったら、ホンモノのこの人工島を作って美女をはべらせて海の上で暮らすんだと小学生の時に夢見ていました。だいたい島に船を付けたのか、船に島を載せたのか、あまり意味のない構造ですが、それだけに夢と浪漫に溢れた魅力的なメカです?キットには様々なギミックが満載されていて、ごっこ遊びをするには重宝するプラモですが、モノがプラモだけにやはりワイルドな扱いには耐久性に問題も残ります。そこでフォルムを崩さない程度のギミックを残し、ディスプレイモデルとしてウォーターライン仕上げにしました。継ぎ目塞ぎ等の基本的工作と塗装はベースがエアブラシ。ウェザリングには色んな道具を使い、トップコートでフィニッシュ。船体は海面ベースに固定しています。甲板にはスリットが入り、2基のカタパルトでちびっこゼロテスターを飛ばせるようになっていましたが、当然カタパルトはオミット、フラットな甲板に修正。左舷の岩山は横が扉になっていてテスター2号を格納出来るようになっていましたが、扉と本身との合が余りに悪く一番目に付く部分だけに、接着して綺麗に継ぎ目を埋めました。甲板中央のテスター4号格納部はそのまま残しました。船体後部のプラントみたいなところはそのままではスカスカで、色も箱を見るとなんだかカラフルでリアリティ無さ過ぎなので、色々なジャンクパーツ等で作り込んで密度を上げ、色も抑えてリアル仕上げにしています。キットにも原作にもありませんが、やはりパラボラアンテナは司令基地としては必需品と思い、もっともらしく付けました。ちびっこゼロテスター(説明書にそう書いてあるんです)はカタパルトですっ飛ばしてコロ走行させるように、その下部に車輪が付くようになっていましたが、各機ともプラ板とパテで塞いで、リアル仕上げにしています。1号は尾部がのっぺらでしたが、開口してエンジンディティールを再現しました。2号は胴体と翼部の付根がくっきり区切れておかしかったので、大幅にライン修正して、離陸シーンを再現した噴煙を作成しました。ベースのサイズは41cm×31cm。この人工島が何分の一なのかは不明です。仮に1/700として、戦艦大和と比べてみると、長さこそあまり変わらないものの、幅と高さが尋常じゃ無い事が判ります。

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